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ジムニーのエンジンがかからない時の原因7つと対処法7つ【新型から旧型まで】

実燃費
  • ジムニーのエンジンがかからない!
  • ジムニーのエンジンのかかりが悪い
  • ジムニーのエンジンがかかりにくい

皆さんはこのような経験はありますか?

突然エンジンがかからなくなると、誰もが焦ってしますものです。

私は自動車整備の仕事に9年間従事しているので、エンジンがかからなくなった車をたくさん診てきました。

今回の記事では、ジムニーのエンジンがかからない時のよくある原因と対処法を7つずつ紹介します。

今エンジンがかからなくなって困っている人は、この記事を読んで参考にしてみてください。

ジムニーのエンジンがかからない時の原因7つ

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エンジンがかからなくなる原因はいくらでも考えられますが、よくある原因や長い間乗り続けられる人が多いジムニーだからこその原因があります。

今エンジンがかからない人は落ち着いて、1つずつ読んで確認しましょう。

ジムニーのエンジンがかからない時の原因7つ
  • 運転者側の操作ミス
  • バッテリー上がり
  • キーレス電池の寿命
  • キーもしくはキーシリンダーの摩耗
  • フューエルポンプの故障
  • エンジン点火系の故障
  • スターターモーターの故障

原因1:運転者側の操作ミス

全ての型式のジムニーに該当すると言っていいでしょう。

特にプッシュスタート式の新型ジムニーでは、エンジンを始動させるための条件を満たせていない場合が多いです。

よくあるパターンは以下の3つです。

操作ミスの例
  • シフトレバーが「P」以外の位置にある
  • ブレーキペダルやクラッチペダルがしっかり踏めていない
  • リモコンキーが後席やバッグの中など、認識されにくい位置にある

シフトレバーの位置やクラッチペダルについてはJB23などの旧型車にも当てはまります。

原因2:バッテリー上がり

車側の故障で一番多いのは「バッテリー上がり」です。

エンジンをかけるときの音が弱く、ルームランプやヘッドライトが点灯しなければ、バッテリーの消耗が原因の可能性が高いです。

使用状況にもよりますがバッテリーの寿命は約2年〜5年と言われています。

バッテリーの寿命以外では、ヘッドライトやルームランプの点けっぱなしによる過放電によりバッテリー上がりに至るケースが多いです。

またライト類をしっかり消しているのに超短期間でバッテリー上がりを繰り返している場合、発電機の不具合や後付の電装品の不具合の可能性があります。

原因3:キーレス電池の寿命

新型ジムニーのXGグレード以外では、プッシュスタート式の始動方法が採用されています。

簡単に言うと鍵を回してエンジン始動をするイグニッションキータイプではなく、スタートボタンを押してエンジン始動をするタイプです。

プッシュスタート式はリモコンキーに内蔵されているICチップの情報を、電池の力でエンジンスイッチに飛ばしています。

つまり電池が切れれば電波が飛ばせなくなるので、エンジンがかけられなくなるのです。

電池の寿命は約2年〜3年です。

原因4:キーもしくはキーシリンダーの摩耗

イグニッションキータイプで起こる事例ですが、鍵の抜き差しがかなりの頻度で行われていたり、使用年数が経過した車に発生しやすいです。

鍵もキーシリンダーも金属製ですから少しずつ摩耗していきます。

摩耗が限界を迎えるとシリンダー内のロックピンが適切な位置まで動かないので、鍵が回らなくなりエンジンが始動できなくなります。

経験上、キーホルダーをたくさんつけてる人に起きやすい印象ですね。

鍵を差し込んだ状態だとキーホルダーの重みで差し込み角度が代わり偏摩耗してしまうのです。

また鍵が回せても、シリンダーの先にあるイグニッションスイッチが接触不良を起こしてしまい、エンジンがかからなくなる場合があります。

原因5:フューエルポンプの故障

ガソリンタンク内の燃料は、電動のフューエルポンプでエンジンに送られています。

経年劣化などでポンプが動かなくなって、エンジンがかからなくなったり、走行中エンストしたりすることもあります。

また、ポンプを作動させているリレー(スイッチのようなもの)が接点不良を起こしてしまい、ポンプが動かなくなっているケースも多いです。

原因6:エンジン点火系の故障

点火系とは、主にエンジンのスパークプラグや、スパークプラグに電気を与えるイグニッションコイル、またはディストリビュータやプラグコードを意味しています。

スパークプラグは消耗部品なので定期的に交換する必要があります。

プラグの種類にもよりますが約2万km〜5万kmが交換時期です。

イグニッションコイル・ディストリビュータ・プラグコードは定期交換部品では有りませんが、約10万kmで寿命を迎えるものが多いですね。

原因7:スターターモーターの故障

スタートボタンを押したときや鍵を回したときに「キュンキュンキュン」と音が聞こえますよね?

この音の正体はスターターモーターの作動音で、エンジン始動のきっかけを与える重要な部品です。

スターターモーターが故障すると、バッテリー上がりのように鍵を回しても反応しなかったり、「カチカチカチ」と高速で音が鳴るだけの状態になったりします。

もちろんですがエンジンはかかりません。

ジムニーのエンジンがかからない時の対処法7つ

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7つの原因の中に当てはまるものがあれば、以下の対処方を参考にしてください。

もし当てはまるものが無ければ、この時点でJAFやロードサービスを呼んで整備工場に入庫してもらいましょう。

ジムニーのエンジンがかからない時の対処法7つ
  • 一度冷静になって操作を見直してみる
  • バッテリーが上がってしまったら
  • リモコンキーの電池が切れていてもエンジンはかけられる
  • 鍵の挿入角度を変えてみる
  • フューエルポンプリレーを取り替えてみる
  • 点火系統を点検・交換する
  • スターターモーターに衝撃を与える

対処法1:一度冷静になって操作を見直してみる

エンジンがかからなくなると大抵の人は慌ててしまいますよね?

一度深呼吸をしてください。

そして以下の3つを確認しましょう。

エンジン始動時に確認すること
  • シフトレバーの位置が『P』に入っているか。
  • プッシュスタート式についてはブレーキペダルをしっかり踏んでいるか。
  • リモコンキーが者室内にあるかどうか、リモコンキーをバッグやポケットから取り出してみる。

上記3つを確認しても改善しなければ、車側の問題でしょう。

対処法2:バッテリーが上がってしまったら

最短で解決する方法は誰かに助けてもらうことです。

車のバッテリー同士をブースターケーブルで繋ぐことでエンジンをかけられます。

ただしブースターケーブルは純正の車載工具ではないので、あらかじめ買っておく必要があります。

もし近くに量販店やホームセンター、整備工場があれば直接バッテリーを購入して交換するのもアリです。

その場で解決ができなければ、JAFか任意保険のロードサービスを呼びましょう。

エンジンがかけられたら、メーターにバッテリーの形のチェックランプが点灯していないかを確認してください。

もし点灯していた場合、オルタネータ(発電機)の故障かファンベルト切れの可能性がありますので、整備工場での修理が必要になります。

対処法3:リモコンキーの電池が切れていてもエンジンはかけられる

リモコンキーの電池が切れた状態でエンジンをかけると、エンジンはかからずにメーターにオレンジ色の鍵のマークが点灯します。

この場合はリモコンキーをスタートボタンにかざしながらボタンを押すことでエンジンがかけられるのです。

リモコンキーの電池交換は細い精密ドライバー1本でできますが、傷や変形をさせずに分解するには少しコツが必要です。

心配であればディーラーに依頼することをオススメします。

使用するボタン電池はCR2032。

コンビニなどでも売っている電池なので、金額を抑えたい人は挑戦してみましょう。

対処法4:鍵の挿入角度を変えてみる

鍵かキーシリンダーが偏摩耗している場合、鍵を揺らせばエンジンがかけられる場合もあります。

鍵が回らなければ一度抜いて、パーツクリーナを少量シリンダー内部に噴いて清掃してみましょう。

これで鍵が回らければJAFやロードサービスを呼んで、整備工場で確認してもらうのが一番早いです。

対処法5:フューエルポンプリレーを取り替えてみる

フューエルポンプの作動の確認は2人必要です。

ます給油口を開けた状態で、イグニッションをONにします。

ONにした直後数秒、給油口の奥からモーター音が聞こえれば正常です。

音が聞こえなければ、エンジンルーム内にあるフューエルポンプリレーを交換してみます。

もちろん新品が望ましいですが、無ければエアコンコンプレッサーのリレーと入れ替えてみましょう。

これでエンジンがかからなければポンプ本体が原因の可能性が高いので、JAFやロードサービスで整備工場に入庫しましょう。

また新型ジムニーでも一部の車台番号でフューエルポンプ不具合のリコールが発表されています。

走行中にエンストする場合もありますので、メーカーから手紙が届いた人は早めに実施しましょう!

対処法6:点火系統を点検・交換する

スパークプラグの交換は工具を揃えれば誰でもできます。

取り外したスパークプラグを見て電極が摩耗していたり、プラグ上部の白い部分(碍子)が茶色く変色していたら交換しましょう。

年式が古い車や10万km前後走行した車だと、プラグにエンジンオイルが付着していたり、プラグを入れる穴にエンジンオイルが溜まっている場合があります。

この場合はエンジンシリンダヘッドカバーガスケットを交換をする必要があるので、整備工場に依頼しましょう。

プラグ交換後エンジンがかかればOK。

かからなければJAFやロードサービスで整備工場に入庫しましょう。

イグニッションコイルやディストリビュータなどの点検・交換は数万円の部品代がかかるので、プロの整備士に診てもらったほうが確実に治ります。

対処法7:スターターモーターに衝撃を与える

スターターモーターの故障原因にもよりますが、接触不良の場合はスターターモーターに衝撃を与えることで一時的に復活することもあります。

スターターモーターはエンジン後部に付いていて、下廻りからのみ工具がアクセス可能です。

金属製の棒をスターターモーターに当てて、ハンマーで適度に叩く。

少し狭いスペースでの作業ですが、やってみる価値はあると思います!

もしエンジンがかかったら、整備工場に入庫するまではエンジンを止めないでください。

また同じ作業をしなければならなくなったり、スターターモーターが復活しなくなることがあるからです。

叩いてもエンジンがかからなければ、諦めてJAFやロードサービスを呼びましょう。

エンジンがかからない原因はさまざま

あなたのジムニーに当てはまる原因はみつかりましたか?

今回はよくある原因として7つずつ紹介しましたが、エンジンなどのセンサー系まで含めたら数え切れないほど存在します。

中には定期点検をすれば未然に防げるものも多々あるので、法定点検や車検で消耗品の点検をしっかり実施してもらいましょう。

また、乗っていて違和感を感じたら早めにプロに診てもらうことをオススメします。

場合によっては症状が悪化して、修理範囲や金額が変わる可能性があるからです。

みなさんエンジンがかかったらすぐ整備工場に行ってくださいね。

それではお気をつけて!

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