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ジムニー向けスタッドレスタイヤおすすめ7選|価格・機能性からプロが厳選!

ジムニーと雪道

冬の必需品といえばスタッドレスタイヤですよね。

ですがジムニー乗りの皆さんの中には「ジムニーにスタッドレスって必要なの?」と疑問に思っている人もいると思います。

本記事では、現役整備士である私がスタッドレスタイヤの疑問に答えながら、おすすめのスタッドレスタイヤの銘柄を7つ紹介します!

ジムニーにスタッドレスタイヤは必要?いらない?

「ジムニーにスタッドレスタイヤは不要!」という人もいますが、現役整備士である私の意見は「必要」です。

よくジムニーのような4WDは「走破性が高いからスタッドレスは必要ない」と認識されがちですが、それは違います。

そもそも走破性とは、泥などのぬかるみから脱出する力(発進力)を言います。

ですが雪道や凍結路面で重要なのは「制動力」です。

制動力とはブレーキの性能はもちろん、タイヤの性能が大きく関係します。

ブレーキ性能はそう簡単に変えられるものではないのでタイヤを変える、つまりスタッドレスタイヤが必要だということです。

雪が降りにくい都市部でも、アイスバーン(凍結路面)が発生することがあるのでスタッドレスタイヤの需要は高いと言えます。

たしかにジムニーの雪道走行性能は高いですが、スタッドレスタイヤが必要ないというわけではありません。

そもそもスタッドレスタイヤって何?

スタッドレスタイヤとは凍結路や積雪路を走るために作られたタイヤです。

ノーマルタイヤより溝が深く、溝に入った雪を蹴り出すことでトラクションを確保しています。

また接地面に細かい溝を入れたり気泡を含んだゴムを採用したりすることで、低温でも柔軟性を保ち、凍結路面でも摩擦力を高めてタイヤのスリップを防いでいます。

よく似ているタイヤの種類でM+S(マッド&スノー)タイヤが挙げられますが、スノーは新雪などのフカフカの積雪に対する効果があります。

踏みしめられて硬くなった轍や、凍結路面に対しての効果は期待できないので注意が必要です。

スタッドレスタイヤが必要な人・不要な人

スタッドレスタイヤが必要な人・不要な人は以下に分けられると考えられます。

スタッドレスタイヤが必要な人
  • 降雪地域に住んでいる人
  • 通勤など仕事でほぼ毎日運転する人
  • アイスバーンが発生しやすい夜中〜早朝の運転機会が多い人
スタッドレスタイヤが不要な人
  • 雪が降りにくい地域でなおかつ雪が降ったときは運転しない人
  • 雪が降りにくい地域でなおかつ雪が溶けやすい日中しか運転しない人

事故を起こすリスクをとことん突き詰めれば、不要である理由はかなり少ないでしょう。

ジムニー向けスタッドレスタイヤおすすめ7選

雪道を走るジムニー

出典:ジムニー|スズキ

それでは現役プロが選ぶおすすめのスタッドレスタイヤを7つ紹介します。

全て国内メーカーで、スズキ純正タイヤサイズ175/80 R16を販売しているタイヤを厳選しました!

ジムニー向けスタッドレスタイヤ7選

ブリヂストン:BLIZZAAK DM-V3

国内タイヤメーカーの代表格といえばブリヂストンを思い浮かべる人が多いことでしょう。

ブリヂストン BLIZZAAK DM-V3はジムニーなどのSUV専用に設計された最新のスタッドレスタイヤです。

アクティブ発泡ゴム2と呼ばれる親水性コーティングされたタイヤゴムを採用することにより、気泡内に路面の水膜を吸い込むことができます。

路面の水膜が無くなることによりタイヤの接地面積が増えて、しっかり止まることができます。

また横溝が多く雪や氷をひっかくことができるので、凍結や積雪でも大活躍でしょう。

「迷ったらこれ!」と言ってもいいぐらいのスタッドレスタイヤです。

BLIZZAAK DM-V3

ブリヂストン:BLIZZAAK DM-V2

ブリヂストン BLIZZAAK DM-V2は前述のBLIZZAAK DM-V3の前モデルです。

前型といっても去年までは最前線で販売競争していた大人気モデルなんです。

性能面ではもちろんBLIZZAAK DM-V3の方が上ですが、型落ちな分少し値段が抑えられます。

高性能なBLIZZAKがいいけど新型じゃなくても・・・という人はいかがでしょうか?

BLIZZAAK DM-V2

TOYOTIRES:OBSERVE GS-i6

TOYO TIRES OBSERVE GS-i6はTOYO TIRESから発売されているスタッドレスタイヤの最新モデルです。

特徴はなんと言ってもこの独特なトレッドパターンです。

溝の切り方がジグザグしていたり、接地面に模様のような溝が切られていたりと、スタッドレスに対するこだわりを感じる商品です。

もちろんこの独特なトレッドパターンにも意味があります。

積雪や凍結時のトラクションやグリップ力だけではなく、コーナリング時の安定性や乾燥路面や濡れた路面での性能も両立させているのです。

タイヤゴムにはアスファルトより柔らかく、氷よりも硬い鬼クルミ殻を混ぜることで、路面を傷めることなく氷をひっかくことができるようになっています。

トレッドパターンに隠された性能は8つあるので、気になる人は公式ホームページを御覧ください!

TOYO TIRES OBSERVE GS-i6

TOYOTIRES:OBSERVE GS-i5

TOYO TIRES OBSERVE GS-i5はその名の通りTOYO TIRES OBSERVE GS-i6の前モデルです。

BLIZZAKと同じく前型モデルなので、値段を抑えるメリットがあります。

また性能面でも氷・雪・シャーベット状態に対する深いこだわりを感じる商品です。

ある程度積雪したあとは、住宅街などは轍でいっぱいになりますよね?

轍の通りに走らないとハンドルを取られてしまい走りづらいですが、ショルダー部の溝により雪を削ることができるので安定性は抜群でしょう。

都市部よりも積雪が多い地域に住んでいる人におすすめなスタッドレスタイヤです。

TOYOTIRES:OBSERVE GS-i5

ダンロップ:WINTER MAXX SJ8+

ダンロップ WINTER MAXX SJ8+は国内大手のダンロップから発売されているモデルです。

このスタッドレスタイヤのストロングポイントは、雪・氷上での性能がずば抜けていることでしょう。

フカフカの雪でもシャーベット状の雪でも踏み固められた雪でも、しっかり止まりしっかり曲がることができます。

少し摩耗スピードが早いことやアイスバーンでは強みを感じにくいのがデメリットです。

ですが北海道などの豪雪地域や、降雪量が多い山岳地域の人であればこのスタッドレスの性能を十二分に体感することができるでしょう。

ダンロップ WINTER MAXX SJ8+

YOKOHAMA:iceGUARD SUV G075

iceGUARD SUV G075の特徴は、省燃費性能が高いことです。

スタッドレスタイヤは夏タイヤと比べて転がり抵抗が大きいので、燃費性能が落ちてしまうデメリットがあります。

ですがYOKOHAMAはエコタイヤの技術とスタッドレスの性能を見事に両立させました。

さらに都市部での使用を想定して設計されているので、ロードノイズがかなり静かです。

雪が降りにくい都市部で、燃費面までケアしたい人におすすめのスタッドレスタイヤです。

YOKOHAMA iceGUARD SUV G075

GOOD YEAR:ICE NAVI SUV

GOOD YEAR ICE NAVI SUVの特徴は、どんなときでも車が安定することです。

ジムニーのようなSUVは車体が重いので、よれてしまうと運転が疲れてしまうでしょう。

路面の接地面積を常に大きく保つようにブロックの剛性が高く作られているので、止まるときも曲がるときも車体がよれにくくなります。

さらに乾燥路面での快適性(曲がりやすさ)も想定しているので、どんなときでも安定するのです。

雪が降りにくい地域で、乗り心地を重視する人におすすめします!

GOOD YEAR ICE NAVI SUV

ジムニー × スタッドレスタイヤの注意点

新型ジムニー
スタッドレスタイヤを使う上で、装着時・装着中・装着後に気をつけなければならないところが5つあります。

細かく言うとたくさんありますが、今回は誰でもできる基本的なポイントを紹介しますね!

4本全て同じ銘柄、製造年で揃える

スタッドレスタイヤは4本セットで購入し、4本同時に装着しましょう。

もちろんタイヤサイズも同一にする必要があります。

別銘柄や製造年が違うと、性能の違いや経年劣化により思わぬ事故が発生する場合があるので「4本セット管理」が大切です。

タイヤサイズが明らかに違うとハンドルのセンター位置が合わなくなったり、ABS(ESP)装着車の場合はチェックランプが点灯する場合があります。

チェックランプが点灯している場合、ABS(ESP)の作動を止める制御に切り替わるので、注意が必要です。

ローテーションマークに合わせて装着する

ジムニーに装着されるスタッドレスタイヤには、「ローテーションマーク」と呼ばれる矢印が刻印されています。

車に装着するときは矢印が前進回転方向に向くように装着しましょう。

スタッドレスタイヤの場合、トレッドパターンの方向があり方向が一致しないと本来の性能が発揮できません。

もちろん定期的に行うローテーション作業時もローテーションマークに合わせて入れ替えなければなりません。

ローテーションマークはタイヤのサイドウォール(側面)に刻印されているので、確認してみましょう!

無謀な運転操作はしない

「スタッドレスタイヤを履いたから無敵!」というわけではありません。

限界はあります。

無謀な運転をすればノーマルタイヤだろうがスタッドレスタイヤだろうが事故は起きます。

また新品タイヤの状態では本来の性能を発揮させるために慣らし運転をする必要があります。

慣らし運転中は路面との食いつきが完全ではないので、急発進・急ブレーキ・急ハンドルは避けましょう。

慣らし運転は500kmくらい走らせましょう!

スタッドレスタイヤの保管方法に注意

夏の間はスタッドレスタイヤを使う必要がないので、どこかに保管する必要があります。

タイヤは紫外線で劣化が進むので、日陰で保管すると良いでしょう。

劣化が進むとゴム質が硬くなり、スタッドレスタイヤに必要な柔軟性を失ってしまうので物置があれば一番良いですね。

ですがすべての人が物置を所有しているわけではありません。

物置などが無く保管場所に困っている人は、タイヤ保管サービスを利用してみてはどうでしょうか?

カー用品店などで行っているサービスなので、利用しない手はないでしょう。

スタッドレスタイヤの寿命

スタッドレスタイヤの寿命は2つの観点から考えられます。

まず1つ目が「溝の残量」です。

夏タイヤには溝の限界を知らせるスリップサインがありますよね?

スタッドレスタイヤにも夏タイヤとしての限界を知らせるスリップサインがあります。

さらにスタッドレスの性能の限界を知らせるプラットホームがあり、プラットホームまで摩耗するとスタッドレスタイヤとしての性能は無くなるのです。

プラットホームは新品時から50%摩耗すると露出されるように作られています。

2つ目が年数です。

一般的にスタッドレスタイヤは3年ごとの交換が推奨されています。

夏タイヤより交換サイクルは短いと考えてください。

理由はタイヤが硬くなるからです。

夏タイヤとは材質が違い、硬化するスピードが早くなってしまいます。

特に寒い地域ではゴムが硬くなりやすいので、注意が必要です。

スタッドレスタイヤで安全な運転を!

近年は都市部でも積もるほどの雪が降り、立ち往生する車やスリップする車をよく見かけるようになりました。

冬本番までにしっかり準備して、来る冬に備えましょう!

もちろんジムニーがスタッドレスを履けば、安定してスタック車を救出できるようになります。

今年の冬はあなたのジムニーがモテる季節です。

たくましい愛車と、素敵なジムニーライフを過ごしてくださいね!