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ジムニーでジャダーが発生した時に考えられる原因7つと対処法5つ

雪道を走るジムニー

ジャダーは車が故障したときに現れる症状の一つですが、ジムニーではよくある故障として有名です。

中にはすでに経験したことがある人や、今まさにジャダーの症状が出て困っている人もいると思います。

ジャダーが現れる原因を7つと対処法を5つを、現役9年目の自動車整備士が解説します!

出典:ジムニー|スズキ

ジャダーとはそもそも何?

ジムニーのインテリア

出典:ジムニー|スズキ

「ジャダー」ってあまり聞き慣れない言葉ですよね。

私も自動車整備の仕事以外では聞かないので、日常生活では使われない言葉だと思います。

まずはジャダーの意味や、よく言われる「ジムニーのジャダー」について解説します!

自動車全般におけるジャダーの意味

ジャダーとは、直訳すると「激しい振動」を意味する英単語です。

自動車業界では不具合症状として、車体が激しく振動する現象のことを指します。

ジャダーに似た現象でハンドルが回転方向に振動する症状をシミーと言います。

ジャダーやシミーの発生原因にもよりますが、主に中〜高速域に発生するものが多いです。

ジムニーにおけるジャダーとは

本来「ジャダー」という言葉は広い意味を持ちますが、ジムニーにおけるジャダーはハンドルが振動している状態を意味していることが多いように感じます。

インターネットの記事やYouTubeなどで「ジムニーのジャダー」という単語はよく耳にすると思いますが、この際よく紹介される症状は、ボディとハンドルが細かく・激しく振動するというものです。

ジャダーとシミーが同時に発生しているということですね。

この症状だけでも原因は複数考えられますが、JB23ではJAシリーズとサスペンション構造が違い、コイルスプリング式を採用しています。

コイルスプリング式はブッシュなどのゴムパーツが多く、劣化すれば衝撃が吸収しきれなくなり車体まで振動が伝わるでしょう。

ちなみに新型ジムニーではシミー対策として、「ステアリングダンパー」を採用しています。

スズキの企業努力が見えますね。

ジムニーでジャダーが発生した時に考えられる原因7つ

JA11
ジムニーでよくあるジャダーの原因を7つ紹介します。

ジャダーの原因は広範囲に及び、同じ症状で原因が違うこともあれば、症状も原因も違う場合もあります。

確かに車種によって原因部品に偏りがあることは事実ですが、全てが同じ原因というわけではありません。

ミッションの変速時なのか・高速走行時なのか・ブレーキ時なのか、条件によってジャダーの原因が変わってくるのです。

今ジャダーで悩んでいる人は参考にしてみてください。

また紹介する7つは、ジムニーのみならず他車種でも当てはまることがあるので必見です!

ジムニーでジャダーが起こる原因
  • MTクラッチ部品の摩耗・破損
  • オートマミッションの故障
  • カスタムに起因する不具合
  • ホイールバランスの崩れ
  • キングピン廻りのガタ
  • エンジンマウントの劣化
  • ブレーキ系統の異常

原因1:MTクラッチ部品の摩耗・破損

MT車の場合クラッチが繋がるタイミングや、走行不可が増えたタイミングでジャダーが発生します。

クラッチ板の偏摩耗やダイヤフラムスプリングの破損によってクラッチの締結力が弱まり、摩擦によってジャダーが発生するのです。

またクラッチ締結時の衝撃を吸収するダンパースプリングが破損することにより、振動が発生することもあります。

各クラッチ部品の寿命の場合が多いですが、クラッチを「蹴る」などの荒い操作をすると早期で発生しやすいです。

原因2:オートマミッションの故障

オートマミッションはかなり複雑で、オートマオイルの油圧で内部のギヤを固定したり空転させたりしています。

もっと簡単にいうとギヤにブレーキをかけて固定したり、クラッチを切り離して空転させていたりするということです。

頑張ってギヤを固定しようとしているのに動いてしまう、または空転しなければいけないのに固定されてしまう状態になると、ギクシャクした挙動になり振動が発生します。

オートマミッションの寿命と言ってしまえばそれまでですが、明確に何万kmで寿命を迎えるかは分かりません。

約10万kmが目安で考えていいと思いますが、中には20万km保つものもあります。

ただし過酷な状況で走る機会が多い場合は、寿命は短くなると言ってもいいでしょう。

原因3:カスタムに起因する不具合

ジムニーのリフトアップやタイヤサイズ変更など、カスタムを楽しむ人は多いと言っていいでしょう。

リフトアップをするとほとんどの場合、ホイールアライメントに狂いが発生します。

ホイールアライメントとは車が安定して走るために設定する、タイヤなどの足廻り部品の取り付け角度を言います。

人間で言うところの「骨盤」のようなもので、骨盤が歪むと人間はきれいに歩けなかったり、体の一部に負荷が集中したりしますよね?

人間の骨盤の歪みを治すように、車にもホイールアライメントを調整することが必要です。

リフトアップ後は必ず調整作業を行うと思いますが、調整不足・走行中の狂いなどでジャダーが発生することがあります。

もちろん「カスタム後のホイールアライメントの狂い」はあくまでも一例です。

社外部品が多い場合、社外部品の状態から確認するのが原因発見の近道でしょう。

原因4:ホイールバランスの崩れ

タイヤを交換したあとは回転にブレが生じないように、ホイールに適切な重さのバランスウエイトを取り付けます。

ですが使用過程により、ホイールバランスは徐々に変わっていくのです。

ホイールバランスが狂うとタイヤはきれいに回転せず、ハンドルや車全体に細かい振動が発生します。

また速度が上がれば上がるほど振動が激しくなり、低速時では振動が体感しにくいです。

前述のホイールアライメントの狂いにより、タイヤにかかる負荷大きい状態だとホイールバランスがく崩れやすくなります。

またジムニーのホイールを逆履きする行為も、バランスが悪くなる原因の一つです。

原因5:キングピン廻りのガタ

キングピンはフロントアクスルとナックルを繋ぐための部品で、ジムニー以外の一般乗用車では殆ど使われていない部品です。

キングピン内のグリスが漏れることや悪路走行などでダメージが蓄積すると、ベアリングが破損してガタが発生します。

記事冒頭で説明した「ジムニーのジャダー」の代表格と言ってもいいでしょう。

キングピン系統の部品の位置はホイール裏のフロントアクスル接続部です。

下廻りを覗いてみて、ホイール裏がグリスまみれになるまで汚れていたら交換が必要は急務でしょう。

原因6:エンジンマウントの劣化

エンジンはエンジンマウントを介してボディに取り付けられています。

エンジンの振動を吸収して騒音を低減させるために必要な部品です。

材質はゴム製なので経年劣化により硬質化すると、衝撃を吸収できなくなり振動が発生します。

振動はアイドリング中でも発生し、エアコンONなどでエンジン負荷が大きくなると振動も大きくなります。

頻繁に交換が必要な部品ではありませんが、約10年以上使用した車に見られる症状です。

原因7:ブレーキ系統の異常

フロントブレーキは、タイヤと同期して回転するブレーキローターをブレーキパッドで挟み込み、摩擦によって回転を止めさせます。

自転車のフロントブレーキと同じ原理と言っていいでしょう。

過酷な状況で使用したことによりブレーキローターが偏摩耗した場合や、ローターに錆が発生し表面が荒れている場合にジャダーが発生します。

基本的にはブレーキペダルを踏んだときに発生する症状ですが、ブレーキローターの状態が悪いと走行中でも発生する場合がありますね。

ジムニーでジャダーが発生した時に試すべき対処法5つ

JOYMAX
もし今ジャダーに困っている人は以下の注意書きを読んだ上で、5つの対処法を試してみてください。

一時的にジャダーが緩和する場合があります。

あくまでも一時的な対処なので、必ず再発します。
整備工場に入庫するまでの応急処置だと思って実施してください。
また、急な運転操作は自身や周囲の事故の元になる可能性があります。
周囲の交通状況をよく確認してから実施しましょう。

ジムニーでジャダーが起きた時の対処法
  • 加速・減速をする
  • ハンドルをしっかり握る
  • 車を停めてレッカーを呼ぶ
  • タイヤの点検
  • ホイールアライメントの見直し

対処法1:加速・減速をする

走行中にジャダーが発生している場合、加速や減速をすることによりジャダーが落ち着くことがあります。

原因によってジャダーが発生する速度は変わるので運転しながら試してみてください。

整備工場に入庫するときも、症状が発生する速度域が分かると診断がスムーズに進むことがあります。

整備士の立場からすると、とてもありがたいです。

対処法2:ハンドルをしっかり握る

キングピン廻りが原因の場合、ジャダー発生中にハンドルが回転方向に大きくブレる症状が出ます。

状態が悪いほど大きく振動しますが、とにかくハンドルをしっかり握って慎重に運転してください。

ハンドルを小刻みに動かすと一時的にジャダーが緩和する場合があるので、余裕のある人は試してみるのもいいでしょう。

対処法3:車を停めてレッカーを呼ぶ

あまりにもひどいジャダーが発生すると恐怖を感じることがあります。

私も体感したことがありますが、慣れていても怖いものは怖いです。

少しでも恐怖を感じたら、路肩に車を停めてレッカーを呼びましょう。

事故を起こしてからでは遅いので、絶対に無理はしないでください。

場合によっては損傷範囲が広がり、修理費用が増えることもあるので、無理をするメリットなんか一つもありません。

対処法4:タイヤの点検

タイヤを点検できる状況ならやってみるのもアリです。

車載工具などを使用して、以下の4つのポイントを確認してみましょう。

  • ホイールナットがしっかり締まっているか
  • 空気圧は適正か(パンクしていないか)
  • タイヤが偏摩耗していないか
  • ホイール外観(裏側含む)に歪みはないか、ぶつけていないか

意外にも、ホイールに縁石や障害物がぶつかって歪んでしまい、ホイールバランスが崩れてしまうケースは結構あります。

アルミホイールよりもスチールホイールの方がよく見かけますね。

もし今後タイヤを外す機会があれば、一度確認をしてみてください。

対処法5:ホイールアライメントの見直し

カスタムパーツを多く使用している人はホイールアライメントを見直し・調整してみるのもいいと思います。

ラテラルロッドを社外品に交換していれば、取り付け・調整に不備がないか、状態は良好かを同時に確認してみましょう。

中には経年劣化を起こしているゴムブッシュもあるかもしれません。

気持ちよく・きれいに走れるようにアライメントはしっかり調整しましょう!

無理をせず安全第一で対処しましょう

ジャダーは症状がひどいと、恐怖を感じるほどの振動が発生します。

整備士の私でさえ怖いと感じるときもあるのです。

怖いと思ったら無理をせず、路肩に車を停めましょう。

ただし対処の際は、冷静に周囲を把握してから行動してくださいね。

この記事を書いた人

某自動車ディーラーで働いている、歴8年の現役自動車整備士。
今年、自動車検査員の国家資格に挑戦予定です。

保有資格は以下の通り。

自動車整備士手帳