牽引フックのカスタムは牽引能力の向上や、外装カスタムのワンポイントアクセントとして役立ちます。
牽引フックの強度を上げることができれば、悪路でスタックした車を助けてあげることができます。
牽引フックは値段もそこまで高額ではなく、作業も比較的簡単なものもあるので、カスタムしない手はないですよね。
本記事では自動車整備士である私が、ジムニーの牽引フックについて解説していきます!
牽引ロープについては『ジムニーにおすすめの牽引ロープ5選|必要な強度は何トン?選び方は?』をお読みください。
出典:フロント牽引フック・6mm厚(JB64,JB74) | ジムニー専門店アピオ
ジムニー向け牽引フックの選び方
牽引フック選びに考えるべきポイントは3つです。
使用目的
牽引フックカスタムの効果はドレスアップと強度向上の2つですが、必ずしも両立できるわけではありません。
取り付け位置や材質、板厚によってはドレスアップ効果しか期待できないものがあるので、商品説明はしっかり読みましょう。
ドレスアップ用のものはスタック車で使用すると、曲がりや破損などのリスクがあるので注意しましょう。
デザイン
フロント側は純正バンパーか社外バンパーによって、取り付けられるフックのデザインが変わります。
純正バンパーの場合フロント廻りが大きく覆われて、バンパーに干渉しないようにL字型のフックを取り付けるのが一般的です。
社外バンパーの場合、形状によって取り付け位置や角度、スペースに余裕が生まれやすいので牽引フックのデザイン選択の幅が広がります。
もちろん前述のL字型を付けることも可能です。
リヤ側については、マフラーやバンパーの形状に合わせてコーディネートするとまとまってみえますよ!
カラーリング
牽引フックの色は一般的に、赤・青・黃・黒・シルバーなどバリエーションが豊富です。
お気に入りの色が無ければ、自分で塗装をしてみてもいいでしょう。
色決めは、ボディーカラーと比べて目立つ色にするとワンポイン卜感が出てオシャレに見えます。
すでに足廻りを色付きの部品に交換している人は色を同じにしたり、2色でバランスを取ってあげると、グッと格好良くなりますよね。
ジムニーにおすすめの牽引フック5選
せっかくカスタムするのですから、カッコイイ牽引フックが欲しくなりますよね。
私がいままでに出会ったジムニーに付いていた、格好良い牽引フックを5つ紹介します。
- APIO 9mm厚牽引フック
- ANTC 8mm
- MONSTER SPORTS 9mm厚
- タニグチ スキッドプレート用牽引フック
- RV4 WILD GOOSE リヤUシャックルフック
APIO 9mm厚牽引フック JB64・JB74用 純正バンパー用 フロント助手席側
通常販売している牽引フックの板厚は6〜8mmのものが多いですが、APIOでは9mm製の頑丈な牽引フックが販売されています。
レッドカラーのL字型デザインで、取り付けボルトもブラックに塗られている王道の格好良さです。
純正バンパーであれば助手席側のみ取付可能ですが、社外のショートバンパーに交換すれば別売りの運転席側用も取り付けできます。
注意点として太いタイヤに交換していると、ハンドル据え切り時に干渉する可能性があるそうです。
公式ページにここまで注意書きがあると安心ですよね。
APIOというブランド的にもデザイン的にも、多くの人におすすめできる牽引フックのひとつです!
APIO 9mm厚牽引フック JB64・JB74用 純正バンパー用 フロント助手席側
ANTC 8mm JB64・JB74純正バンパー用フロント助手席側
ANTC製フロント牽引フックは前述のAPIO製とデザインは似ていますが、低価格であることが最大のメリットです。
板厚は8mmとAPIO製より少し薄いですが、強度は充分にあると言っていいでしょう。
取り付け方法もAPIO製と同様穴あけ不要の簡単タイプなので、カスタム初心者の人や低予算の人におすすめできる商品です。
ANTC 8mm JB64・JB74純正バンパー用フロント助手席側
MONSTER SPORTS 9mm厚 フロント助手席用 JB64・JB74用
スズキ車のカスタムといえばMONSTER SPORTS。
もちろんジムニー用の牽引フックも販売しています。
板厚は9mmで安心の強度を持ち、MONSTERおなじみのモンスターレッド仕様。
最大のポイントはフックに刻印されたMONSTERマークです。
ワンポイントドレスアップとしては最高の牽引フックでしょう。
純正バンパーはもちろん、MONSTER SPORTS製TOUGHウレタンバンパーにも対応しています。
MONSTER SPORTS 9mm厚 フロント助手席用 JB64・JB74用
タニグチ スキッドプレート用牽引フック JB64・JB74用
タニグチ製牽引フックは純正バンパーに対応していませんが、社外バンパーにスキッドプレートを装着しているものに取り付けできます。
上記3商品とは違い、取り付け位置がナンバープレート脇になるので、よりドレスアップ効果は高いでしょう。
カスタム状況によっては取り付ける際に手直しが必要になるケースがあるので、不安な方はショップで取り付けてもらうことをおすすめします。
手間がかかる可能性はありますが、オリジナリティがでる牽引フックです。
タニグチ スキッドプレート用牽引フック JB64・JB74用
RV4 WILD GOOSE リヤUシャックルフック JB23用
最後に紹介するのは、JB23用のリヤシャックルフックです。
ワンポイントアクセントとして取り付ける場合、社外バンパー交換やDIYで好きな色に塗装するなどがありますが、純正リヤバンパーでも使用できます。
取り付け位置が丁度ナンバープレート裏にあるので、いざという時はナンバープレートを外して牽引作業ができます。
一見普通のジムニーなのに、いざという時に牽引で助けられる。
「できる男」感が出て、とても魅力的なカスタムだと思います。
取り付け作業も穴あけ不要なので、誰でもできるカスタムのひとつです。
「能有る鷹は爪を隠す」スタイルのカスタムに魅力を感じる方におすすめできるアイテムです!
RV4 WILD GOOSE リヤUシャックルフック JB23用
牽引フックをジムニーに取り付ける方法
牽引フックの取り付けは、メーカーや取付箇所によって取り付け方法はさまざまです。
本記事では穴あけ加工が不要で、純正バンパーに対応しているAPIO製牽引フックの取り付け方法を解説します。
用意する工具
牽引フックなどのアフターパーツは、取り付けに必要な工具は殆どの場合自分で用意する必要があります。
今後もDIY作業をするのであれば、工具を揃えてもいいと思います。
APIO製牽引フック取り付けに必要な工具は以下のとおりです。
- 六角レンチ8mm
L字タイプ(1)よりもソケットタイプ(2)の方が作業性がいいです。 - メガネレンチ14mm
ストレートメガネレンチ(3)がおすすめです。 - ラチェットレンチ
六角ボルト側を固定するために使います。 - 床に敷くもの
寝転がって作業をしたほうが、六角ボルトを壊さず確実に取り付けられます。使わない毛布でもダンボールでも大丈夫です。
取り付け手順
取り付け位置は、助手席前側の純正牽引フックの部分です。
APIOフックは取り付けると、バンパー下部のゴムフラップに少し干渉します。
干渉が気になる方は取付作業前にゴムフラップを外しましょう。
プラスドライバーがあれば簡単に取り外しできます。
作業慣れしていない人はハンドルを左前回に切っておくと作業スペースが広く取れますよ。
その後の手順は以下の通りです。
- APIOフック端部の円柱部をフレームの丸穴に差し込む
- 純正フックに、APIOフックと付属のプレートで挟み込みボルト穴位置を合わせる
- 全ての穴にタイヤ側からボルトを差し込み、反対側からナットを仮止めする
- ボルトを六角レンチで固定し、ナットをメガネレンチで締め付ける
- 再度締め付けを確認する
牽引フックを取り付けるにあたっての注意
牽引フックを取り付けたあとに必ず確認してほしいポイントがあります。
それは牽引フックが、3cm以上車体から飛び出していないかです。
通常自動車は、改造などで全長・全高・全幅・重さなど車検証記載の数値が変わった場合、構造変更検査をしなければなりません。
構造変更検査をしていない車は、車検に通らない状態になってしまいます。
ただし牽引フックなどの部品は「指定部品」と呼ばれ、一定の範囲内であれば構造変更の手続きが不要に。
通常のボルト・ナットで固定されていれば大丈夫です。
国土交通省が定めている、ジムニー・ジムニーシエラの具体的数値は以下のとおり。
構造変更が不要な範囲 | |
---|---|
長さ | ±3cm |
幅 | ±2cm |
高さ | ±4cm |
車両重量 | ±50kg |
もちろん上記の範囲に入っていたとしても、その他の保安基準に適合していなければなりません。
牽引フックの場合取り付けられる型式が適合していて、形状が尖っていなければ基本的に問題ありません。
ですが最終的な検査・判定をするのは自動車検査員資格を持った人です。
心配であればお近くの自動車ディーラーや軽自動車検査協会、陸運局の自動車検査員に車を見てもらいましょう。
溶接やリベットで取り付けた場合は指定部品の対象外になるので気をつけてください。
お気に入りのジムニーカスタムを目指して
取り付けてみたい牽引フックは見つかりましたか?
私のおすすめはAPIO製牽引フックです。
牽引フックをカスタムすると、バンパーや足回りなどの他のカスタムにも手を出したくなりますよね。
特に前廻りは車の「顔」なので、あなたのこだわりが思う存分出せるポイントです。
パーツはさまざまなメーカーから販売されていますから、たくさん試してあなただけのジムニーカスタムを目指しましょう!
ちょっとメージチェンジ
ショウワガレージのスリムなスキッドプレートと
タニグチの牽引フックに変更。
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